美容室のデジタル担当者の人の悩みのひとつに、「いかにスタッフに投稿させる」か、があると思います。
集客用の個人SNSにおいても、HPB(ホットペッパービューティ)のスタイルやブログ投稿においても、アクセスを伸ばしたいとき、スタッフの投稿はとても大事です。
ただスタッフに投稿を強いる難しさは、誰しもが経験していることでしょう。
なんで投稿しないといけないの?
結果から言うと、問題は手段が目的化してしまっているということです。
「投稿する」という手段が目的になってしまい、そこに”腹落ち”がないから、前向きに投稿できない。
投稿しようというモチベーションにならない、ってことなのだと思います。
Z世代の悩める若手から相談を受けます。
「店長が”売上をあげろ””早くデビューしろ””HPBに投稿しろ””インスタグラムのフォロワーを増やせ!”って毎日、言ってくるんです。
でも、私はもっとお客さまと向き合う仕事がしたいんです。お客さまを大事にしたいんです。数字が大事なのはわかってます、でも、最初から売上だけしかみない数字目標を言われるとしんどくて。」
みたいな。
私からすれば、店長の言っていることと、本人が言っていることがズレているとは思えないんです。
(もちろん、マインドの部分ではズレています。)
これは親が子供に学校の成績を上げなさい、と言っていることと大差ないな、って思うのです。
ポイントは、目的と達成のためにすべきことの間にある相関関係を端折ってしまっている点です。
相関関係というと硬く感じますが、この相関関係って、そこに”ストーリー”がないといけません。
「なぜ、●●するのか」そして、「●●したら、どんな物語が生まれるのか」です。
そんなめんどくさいことを!
と思うかもしれません。しかし、ここに大きな危険性が隠れているのです。
私も含めて40代以上の人たちが若いころは、理由もなくすべきことに従ってきました。なんの疑問も感じず。しかし、30代以下の人たちは、ずっと賢くて、深くものごとを考えています。
だからこそ、管理者である私たちも、もっと深く考えないといけないのです。
サロンワークは目の前に人がいるので、丁寧に、物語性をもって説明しやすいのです。
しかし、デジタルになると目の前に人がいないので、そこには”結果”を求めやすくなってしまいます。ただ重要なのは、デジタルの先、スマホやパソコンの前にいるのは、やはり人なのです。
そこで発信する人、受け取る人に、それぞれの物語、ストーリを作ることで、より伝わるデジタルが仕上がるのです。
デジタルに関する知識は、サロン業務のワークステーション「美歴」も参考にしてみてください。
デジタル化を始める前に、ぜひ、読んでみてください。「美容室デジタル化で”してはいけないこと”とその3つの対策とは?」